2007/02/23

男と女

普段あんまり、女性のことについて話題にしない僕が、
こういう話をするのは、以外かもしれませんが、

僕の中で、男と女の違いというのは、大きなテーマなのです。

始まりは、演劇をやっていた高校時代からでした。
サスペンス系の番組で、
スナックのママが、例のごとく、殺害されて、
その常連だった、オカマが放った一言です。

「ママ、可哀想。。。」

衝撃的でした。
演技をしていく上で、技巧的な興味から、少しやっていたオカマですが、
このセリフは、どうあがいても、当時の僕からは出てきませんでした。

その時、本当の意味で、男と女は違うと、腑に落ちたのです。

現在も、その違いを実感させられています。
今回は、その実感を得たことがあったので、話題に載せました。

それは、僕が好きな番組で、プロジェクトXの後釜、
プロフェッショナル~仕事の流儀~という番組です。

この番組は、脳科学者 茂木健一郎(ソニー研)の研究テーマである、
クオリア研究に乗せてせて、

一流の人たちが、第一線で考えているのはどういうことなんだろうか?

という、趣旨で、毎回様々な方面のプロ中のプロが出演します。

今日見たのは、専門看護師の方のお話でした。

彼女は、死に直面している様な、極度に悪いコンディションの患者を
ナースすることが、仕事です。
持ち場はなく、重大な患者がいるなら、さまざまな所に(病院内でですが)でむきます。

内容に対しては、ある程度予想どうりでした。

つまり、やはり生む苦しみ、勇気を持った決断が必ず存在するということ。
それが、彼ら、彼女たる所以として、大きな存在感を誇っていること。
信念に基いて、ある行動をしていて、そのことを通して、
他の誰も感じでいない、何かを感じ取っているということです。

誰もがたじろいでしまうような、決断が、結局、彼らの価値を生んでいるということは、
幾度か見れば、わかります。

最後に聞かれるプロフェッショナルとは?という問いに対しても、
言葉は違えど、同じ事を言っています。

しかし、今回は他の回に比べて、とても衝撃的だったのです。

つまり、内容よりも、僕の衝撃は、彼女の振る舞いにありました。

言い換えるなら、今まで出ていた(僕が見てきた)ひとは、みんな男性で、
決して女性ではなかったことが、多い要因です。

普通、茂木氏の発言に対して(彼は、本質に近い部分を突こうとする)、
解答する時、言葉にならないものを表現しないといけない為、
言葉が、ゆっくりになったり、間をおいたりするのですが、
彼女はちがいました。

とにかく、普段と同じようなスピードで話すのです。
男性には考えられません。

つまり、僕からすると、ほんとに考えてるのかなといいたくなるような、
しゃべり方で、他の方々と、同じようなことを、言うわけです。

言動や振る舞いを見ていても、全然違います。

彼女は、時に素顔を見せ、時に深く考えといったことを、
次々と変え、会話をしてゆくのです。

僕からすると、この人は何を考えているんだという気分になります。

思うに、彼女が感じているのは、

僕より(または男性一般より)沢山の直感の様なものが、
頭の中で広がって、とても早く、目標にたどり着けるのだと思います。

しかし、言葉にするには、早すぎて、まとまらないまま、よくわからない言葉が出てきます。

広がるのが早いから、表情や言動も、コロコロと変わるのだと思います。

衝撃的でした。

もう一度、女性観を立て直さなければなりません。
女性を評価する上で、とても大切なことだと思います。

魂が抜けてゆく。。

今日、父の見舞いに行ってきました。

正直言って、いつ死ぬかって感じなのですが、
ここ数日で、極端に調子が落ちました。

原因は、腹水が溜まりすぎて、肺を圧迫していて、
同時に、痰を詰まらせ、呼吸困難に、なったことがあって、
その時に、大量の腹水を抜いたことと、

最近、まだ理由は先生から聞いてないそうですが、
胃に、大量の茶色い液体が溜まり始めて、
最近、それを大量に吐いたこと。
また、それを抜くために、また、管を指したことがあげられると思います。

元々は、胆管という、肝臓から伸びてる管の癌で、
黄疸が発生したのが、退職して間もない頃で、もう一年近く闘ってます。

胆管癌の説明の(あやしい)ページ
http://www.y-assist.com/gan-page/tankangan.html

大きな、血管が通っているらしく、手術はできませんでした。
結局、黄疸は進んで、胆管から引いた管を胃に入れたり、
色々としていますが、なんだかんだで、だいぶ癌は転移してきているようです。

今日の父は、今までお見舞いに行った中で、
一番悪く、疲れきっていました(吐いて寝れてないことも影響していますが)

運動していない(できない)せいで、筋肉が落ち、だいぶ痩せています。
今日は、ずっと寝てました。

僕の携帯の、期限が切れたせいで(プリケーだから。)
もって帰るものとかが、わからないので、母親に連絡を取ろうとして、
父の携帯を覗いてしまいました。

メールが、幾通かあり、兄へのものがありました。
内容は、

この間は、(病院に)来てくれたんやね。ありがとう。
このあいだ(日帰りで家に)帰ったとき、いなくてさびしかったです。
・・・

という感じの内容でした。
頑固で、決め付けがましく、自尊心の高い親父ですので、
「さびしかったです」
なんか、聞いたことがありませんでした。

なにか、この父らしくも無い言動が、いやにリアリティーがあり、
死が迫っているのだなと、実感してしまいました。

定時の、液取りに看護婦さんがいらして、
橙の胆汁と、1リットル近く出た、胃からの茶色い液体を、
容器にうつして、もってゆきました。

胃からのものは、さすがに、胃液と混じっているせいか、
すっぱい臭いがして、ところどころ、白い塊がまっていました。

父は今、何も食べていません。飲み物が許されているのみです。
したがって、この液体は、何らかの体液となります。

父のやせこけた姿と、この多量の体液を見ていると、
少しずつ、少しずつ、魂が、抜けてゆくような感じにもなります。

僕にとっては、反面教師となる面も多く、
僕の様な理屈くさい人間には、
なかなか、強がって、ああいう言葉が出てこないのでしょう。

覚悟を、しておかなければなりません。