2007/02/09

SP-ring8の一般公開のお知らせ

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日本が誇る、光科学究(大型放射光研実験)施設SP-ring8で、
一般向けの、公開イベントがあります。
子どもから、学部生まで楽しめる内容になっており、
僕も、このイベントにはすでに2回行っています。

何をする施設かと言いますと、
電子を揺らして起きる(双極子輻射)光を使って、
普段は実験できない、高周波数(低波長)域(エネルギーの高い)光を用いて、
非常に小さい世界(分解能は最高で原子2個)を解析しようというものです。

施設名のSP-ring8とは、
Super Photon Ring(超光学リング)と、この施設で出せる、
電子の運動エネルギー(速さ)である8GeV(ギガエレクトロンボルト)を意味しています。

eVとは、Vが1クーロンという単位で、電荷の基準を設けているのに対して、
静止電荷1つ分の電荷の量を電荷の単位として基準に設けている値です。

8GeVとはどういう量かといいますと、光速に近い運動エネルギーということだそうです。
ある系(実験室系などといわれる。要は、僕らが観察する時)対して
光速に近い系(物質)から放出される光速で広がる輻射場(この場合光)は、
特殊相対性原理(等速運動での相対論)を用いると、

全て、進行方向に進んでゆくという理論が元になっています。
不思議ですが、進行方向逆側に放出された光ですらも、
進行方向に進んでいるように観測されてしまうのです。
このことは、光のドップラー効果という理論の中で説明されます。

この現象を用いて、光速近くまで加速された電子を、
上と下に電磁石を交互に並べた空間を通すと、
電子にとっては、上下にゆれているだけなので、
双極子輻射を生じ、
僕ら観測者にとっては、光速で動く系(電子)が、光速の場(光)を発しているので、
まるで、ある方向から光がやってくるようになるというわけです。

SP-ring8では、こうして生まれた光を持ちいて、
例えば、特に波長の短い光を用いて、
極小の世界を観測しています。

どういうことかと言いますと、
入ってきた光は、電子の雲に影響を受けて、曲がってしまいます。
その曲がり方を見ると、原子が作っている結晶で、
原子たちが、結晶中で平面を作っているのですが、(同じ結晶中に何種類もある。表面とは違う)
その平面で、まるで光が反射するかのような像を、結晶で回折(まがって)してきた光がつくるのです。
(ブラッグ反射と言います)

電子雲とは、小さな世界を現在理論的に解析できるのは、量子力学だといわれていますが、
その量子力学は、確率的解釈をすることで、粒子の存在確率を教えてくれます。
つまり、どこにあるかは教えてくれなくて、どこら辺にいるどだけ教えてくれます。
だから電子雲とは、電子がここらへんにいますよという確率の高い領域のことです。

この解釈には異論があり、場が描いた空間を粒子が進むときに、
どう粒子が振舞うかを教えてくれているだけで、粒子の運動自体を記述していないというのが、
僕の解釈で、実際に近い考え方を述べている人も沢山います。
しかし、このような解釈を理論だてて述べるには、カオス理論を代表とする、
非線形方程式と確率解釈を結び付けなくてはならなくて、
統計力学における、大きな問題ともなっています。
この難しさは、確率というものを時間的な変化で捕らえるというとても難しい作業が含まれています。
確率は、ある時間の幅でどんなことが起きたかと解釈していますが、
その時間の幅をうまく変化量にしなくてはいけなくて、確率理論を根本から解釈しなおさなければなりません。
つまり、数学の確率論と、物理の統計力学、非線形力学がこの理論的解釈に挑んでいる状態と僕は考えています。

したがって、光は電場と磁場という二つの場の波で出来ていますから、
波のうねりが大きいと(波長が長いと)、対象となる物質間の距離よりも長くなってしまって、
そこがどうなっているかわかりません。それで、SP-ring8が出番というわけです。

SP-ring8は、世界最高峰の施設で、他の研究機関が7GeV以下であり、
日本のSP-ring8に比べて安定感に乏しいことを考えると、非常に素晴らしい施設であることは、
間違いありません。(なんと、同じ間隔フェムト秒の世界)で電子がリングの中を廻り続けています。
他の施設では、エネルギーが弱くなった電子を、いちいち機械をとめて補給しています)

ただ、それに見合った研究成果が報告されておらず、
施設に対して、ユーザーが追いついていないのが現状です。
皆さんも、科学に興味ある無いに関わらず、
税金を払っている人間として、見に行くのも意味のあることだと思いますので、
ぜひ、ご家族で見学されてください。

暗く長いトンネル

身内にしかわからないことですが、
関数方程式論の教科書の問題集で、
ここ数日、セクション8の問題をずっとやり続けていました。

難しいわけではなく、計算量が多い問題が(しかも同種)
多量に続いたことです。

僕は、この手の計算を、ずっと避けてきていたので、
自己改革の一環として、取り組んだのですが、
やはり、苦しいのに変わりはありません。

昨日、父の見舞いで寄った森之宮のモスバーガーで
やっと、完成することが出来ました。

早く、この教科書を終えて、新しい教科書に取り組みたいものです。

所で、久しぶりに、好物のMOSロースカツバーガーを食べました。
お昼ごはんとして食べたので、バーベキューフォカッチャも一緒です。

感想は、初めて食べた時に比べて、見劣りするな~ですねw
少しこげていたので、あまり店員さんの調理がうまくなかったせいかもしれません。
バーベキューフォカッチャは、イマイチでした。
パンとソーセージはあっていて、
ソーセージとソースはあっているのですが
パンとソースがあっていませんでした。
MOSには、もう少しがんばってもらいたいですね。