タイトルは、僕が時々公開している、句集に投稿予定のものです。
昨日、病院から呼び出しがあり、
父親の、意識が戻る可能性の低いことが告げられました。
人間関係や人格の良し悪しは別にして、
生まれてこの方、23年間、共に過ごしてきたわけですから、
昨晩は、思いっきり泣きました。
多分、今までで、一番泣いたと思います。
前回の投稿にもあるように、
胆管癌で、大きな血管のすぐ近くに腫瘍ができ、
切除するには、命の危険が伴うために、
結局、今日に至るまで、癌は大きく肥大してきました。
癌の肥大は、だいぶ進行していて、
腸は既に、機能できなくなるまで、肥大しているそうです。
これが原因で、しゃっくりが止まらなくなり、
前回の投稿にあったように、胃から先に進まなくなった、
排斥物が、逆流してきている原因だそうです。
また、昨日は、まだ意識があったのに、急になくなってきたのは、
腎臓(だったと思います)に転移したため、
脳障害を引き起こすようになったということです。
2週間ほど前から、モルヒネなどによる鎮痛剤の投与をしていて、
この2,3日は、投与のし過ぎによる副作用をとめるため、していなかったそうですが、
モルヒネも、意識を失っている原因と考えられるとの事でした。
しかし、まだ、完全に意識を失ったわけではありません。
大きな声で、問いかけをすると、「はい」とだけ、返事をします。
目が、こちらを追いかけてきます。
絶えず続く、胃の堆積物によるしゃっくりの間に、
時折、意識が戻り、目線が、こちらを向いたり、
トイレに行こうとして、上半身を起こそうとしたりして、体を上げようとしたり、
寝返りをうったり、
こちらの問いかけに、答えるようになったりする状態です。
先生の話では、
現在は、心臓や肺など、転移していない所は、元気ですが、
他の臓器の疾患に引っ張られるようにして、
一気に悪くなる可能性があるということ、
また、意識は、戻ったりなくなったりを繰り返して、
今週中には、返事すらできなくなるようになるとの事。
いまは、坂を、徐々に転がり始めている所で、
いつ、加速を始めるかわからない状態であること
と、伺いました。
実は本人は、言葉の上では、自分が瀕死であったことは、
気付いていませんでした。
先週の日曜に、一時帰宅したのですが、
その時も、自分が買うマンションの書類を整理したりしていて、
むしろ、後数年間は生きてゆく気持ちは、持っていたようです。
看護婦さんが、昨晩、父親が、
病院の向かいにある、とある有名な公園に出かけ、
桜を見に行こうとしていたと話してくれました。
母親は、自分がどこで何をしているのかすら、
わからなくなってるんじゃないかと、いっていました。
よくわかりませんが、
闇の中、舞い散る桜の中にたたずむ、弱った父を想像すると、
ただ涙があふれるばかりです。
そこかしこをみると、父親の残像が残っており、
そこに、父親が住んでいました
そこで、父親が生きていました
という、喪失感までは行かないものの、
もう二度と、繰り返されることのない日常が、
この家には、溢れ、その影を踏まずにはおれません。
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